コードの被覆修理

目次

 

はじめに

スマホとLEDライトのコードの被覆が破れてしまったため、その修理について記載いたします。

 

修理前の状態

LEDライトケーブル

このケーブルはコネクタとケーブルの接続部分が固いため、コネクタを曲げたりする際に外側の被覆がめくれてきてしまったようです。ジャック側、USB側の両方がめくれていました。

     

USBケーブル TYPE C 1つ目

ケーブルの曲げ等により、コネクタ付近の外部被覆が破れ、編組シールドが見える状態でした

USBケーブル TYPE C 2つ目

ケーブルの外部被覆が破れ、編組シールドが見える状態でした

 

最初に修理に用いた熱収縮チューブ

最初に用いたのはELPA 収縮チューブ Φ8mm ブラック PH-648H(BK)になります。内径は収縮前 Φ8.5±0.3mm、収縮後 Φ4.7mmです。

   

修理に用いた物

・ドライヤー
・ライター
修理に用いたのは家庭用のドライヤーとライターになります。

LEDライトケーブル

LEDライトケーブルはジャック側の径が Φ9mmのため、熱収縮チューブを通す事ができました。ドライヤーで温めていましたが、少し時間がかかるため、ライターの火で温める事にしました。
収縮後の出来上がりはジャックの部分はしっかり留まっておりましたが、ケーブル部分は少し緩くなっておりました。これはケーブルの径が Φ3mmであるため、収縮後の寸法以下になってしまうためです。

USB側はUSBコネクタ部分とケーブル部分の寸法差があるため、この熱収縮チューブでの修理を行いませんでした。

USBケーブル TYPE C 1つ目

USBケーブル TYPE C 1つ目はコネクタのサイズが13×7mmの角丸長方形なので、熱収縮チューブを通す事ができませんでした。熱収縮チューブに少し切れ目を入れても通す事はできませんでした。


そのため、熱収縮チューブを完全に切ってからケーブルを覆い、クリップで留めて、ドライヤーで温めてみることにしました。しかし、この方法でも収縮後の出来上がりは熱収縮チューブが開いてしまったり、動いてしまいました。そのため、熱収縮チューブの上からグルーガンで切れ目とチューブの端を留める事にしました。
引っ張ると動いてしまうことと、少し見た目が悪いので、別の熱収縮チューブでやり直すことにしました。

 

    

グルーガン塗布後

 

高収縮の熱収縮チューブ

一般的な熱収縮チューブの収縮前後の寸法比は1:2であり、コネクタ部が大きい物などはチューブを被せることができないため、熱収縮チューブの収縮前後の寸法差が大きい高収縮の熱収縮チューブが必要になります。高収縮の熱収縮チューブは高価であるため、安価な物を探すのが大変でした。今回はたまたま15cm×3本のバラ売りで安価に購入できるものがあり、そちらを購入しました。
内径は収縮前Φ12mm、収縮後Φ3mmでした。内部に高温になると溶ける接着剤もついていました。

収縮温度は125℃でした。

修理に用いた物

・ドライヤー
・ライター

・ホットエアー(130℃設定の熱風を出力)

 

LEDライトケーブル

USBコネクタ部分とケーブル部分の寸法差がありましたが、この熱収縮チューブでは修理をすることができました。

ドライヤーで最初に収縮を試みましたが、収縮温度が125℃であるため、収縮することができませんでした。そのため、ライターを使用して収縮を試みました。しかしこれだけではケーブルに少し隙間があり、完全に収縮することはできませんでした。

     

そのため、ホットエアーを使用して、130℃の熱風で収縮させることにしました。これにより、完全に収縮することができました。

USBケーブル TYPE C 1つ目

USBケーブル TYPE C 1つ目はコネクタのサイズが13×7mmの角丸長方形、ケーブルの径がΦ5mmのため、最初の熱収縮チューブではケーブルに熱収縮チューブを通すことができませんでしたが、この熱収縮チューブはケーブルに通すことができました。

ライターを使用して収縮を試み、完全に収縮することができました。

  


USBケーブル TYPE C 2つ目

USBケーブル TYPE C 2つ目はコネクタのサイズが13×6mmの角丸長方形、ケーブルの径がΦ3mmのため、この熱収縮チューブはケーブルに通すことができました。

ライターを使用して収縮を試み、完全に収縮することができました。接着材が塗布されているため、少し細いケーブルでしたが、収縮チューブがずれることはありませんでした。

 

 

まとめ

USBケーブルはコネクタ部が大きく、ケーブルが細いため、収縮前後の寸法差が大きい高収縮の熱収縮チューブを用いる必要がありました。今回使用した高収縮の熱収縮チューブは収縮温度が125℃であるため、ドライヤーでは収縮させることが困難でした。そのため、収縮にはライターやホットエアーを使用する必要がありました。ホットエアーを所有している場合はホットエアーで収縮させるのが一番良い仕上がりになります。